牧場で働くという事

牧場で働く角倉輝代表
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角倉代表(以下、角)牛そして人が好きというか、愛情をもって接することができるかというのはすごく大事です。
勿論商売として成立させなくてはならないというのはありますけど、だからといって乳が出なくなったらすぐ処分すればいいっていうのはそれは違うんじゃないかなと思いますし、そういう方とは一緒には働くのはちょっとなぁって思います。
どうしても家畜車に乗せなきゃいけなくて『おら行け!』ってなっちゃうけど。なっちゃうんですけど、僕も出ちゃう時は出ちゃうんですけどしたくはないです極力。

それこそ前にうちで働いてくれていた子がいるんですけど、彼はどちらかというと苦手だったんですよ。
牛を家畜として扱うので。苦手だなと思っていて。でもちゃんと話をして、すごい人のことをちゃんと見てる子だなと思って。だから伝わるかどうかわからないけど共進会とか連れて行ってたんですよ、経験として連れて行って。愛がないわけではない、とは思いましたね。ただ、将来そうなるとも思わなかったので。

僕自身も完璧な人間ではないので彼みたいに話しあってわかりあえる人がいいなと思います、だから仕事ができる、優秀かどうかは別ですね、やっぱり。
牛が好きな人間というのは絶対欲しいです。あとはプライベートでどんな遊びをしていてもいいけど礼儀は欲しいかな。礼儀がちゃんと出来ている人人付き合いがちゃんとできる人っていうところが欲しい人材かなと思いますね。できるできないはこっち次第かなという気もしてるんで。

酪農大学出ていきなり牧場勤め、というよりは一旦外の世界を見てビジネスマナーだったりとかを吸収した人の方が牧場をやるにあたっては円滑に進みやすい環境なんでしょうか。

経験しないでいきなり二代目とかになるよりはですよね。僕ももしかしたら別の場所に一回行けって言われていなかったらそうなってたかも(笑)いや、でもなにかしら出てるかもしれないです(笑)

牧場で人と関わらなくて良いとかそういう考え方は違うぞ、と

そうですね。例えば遅刻でも何でもしたって『すいませんでした!』って来るのと『すんませーん』って来るのは違うじゃないですか、やっぱり。前者はそんなに怒れないですよね、気いつけれよーくらいでいいんですけど。何も言わずに仕事入りやがったな、と。そういうのも中にはいました。
牛の世話だけしてりゃいいんでしょ、みたいな。
そんな甘い世界じゃないです。夜に異変が起きることもありますし。そうなると想像と違ったとかきついって絶対なると思う。
後は牛の生死は日常慣れちゃうけど慣れすぎてほしくないというか。難しいですよね、言葉で伝えきれない感覚というのもあるから。

企業理念である【For Smile】これをわかってほしいと

そうですね、それと後は学べと。これを失敗したのはわかった、と。失敗したのを繰り返さないためにこれを教訓っていうのは牛が死んだときは絶対に言いますね。
しょうがない、俺も諦めようと。これから治療を頑張ってもしかしたら戻るかもしれないけど、でも厳しいし時間とお金ばかりかかる。もうここで諦めようという判断は絶対しますけどでも無駄な死ではないから。無駄にはしない、絶対次に活かすようにというのは絶対言うんですけど。原因不明だったらどうしようもないですけどね。
あんなに元気でも、牛は突然死があるのでそこはもうしょうがないけど、探れる原因は探ってあやしいところは直そうっていうぐらいしか正直できないというのはありますね。やっぱり人材としては、生死に慣れすぎない。それは入ってからですけどね。

風通しはいい環境?

いいと思います。やっぱり色んな経営者多いですからね、なんか。個体規模何件かあって、ロボットもいるけどまあ6次化やる人もいますし、オーガニックの人もいるし自由だなぁと思って。
特段、何か言われることもないし、逆に言えば、農協も経営成績悪くなかったらこういうことをやりたい、やっていきたいというのに寛容だと思います。やらせてくれると思います。
例えばうちでいえば、広尾農協で最初のバイオマスプラントの建設にあたって協力的に投資をしてくれたりだとか、前向きな話であれば積極的に汲んでくれる環境だと思います。

バイオマスプラントを導入するきっかけは?

きっかけとしては父がこのかじ取りでいくと決めたからですかね。
バイオマスプラントの基準に頭数が達したというのもありますし、本来のペースであればもうちょっと先の話にはなるのですが、時勢的な流れもあり、農協と建設業者と僕とで何回か打ち合わせを行った結果、農協が全面的にバックアップしてくれると仰って頂けたので、建設しようという流れになりました。
規模としてもかなりの額になるので、勿論プレッシャーしかないです(笑)
ただ信用して投資してくれたという重さを前向きな責任と捉えて、広尾に返していきたいという気持ちです。

配合の関係で複数?

配合とたん未っていうんですかね、エコフィードとか商品残渣を加熱処理したものを牛のエサに使うとか、そういう色んな組み合わせでエサに活用するっていう。それで結構コストを抑えられたりとかそういうことができるんですけど。やっぱり経営規模がある程度ないとできないことではあるんです。エサのコンサルの人と話すと、ある程度そんなに経営規模ないところで地域柄これを使えと言われて食いものにされてる農家もあるみたいなんですよね。
だからやっぱり、それは農協が絡んでくるんですよねって考えると、そのしがらみは本当にないと思って。自由にやれるし、何か言われることもないし。 逆に言えば、農協も経営成績悪くなかったらこういうことをやりたい、やっていきたいというのに寛容だと思います。やらせてくれると思います。

頭数を増やしていきたいという願望はありますか?

ないっす。今は全体で700くらいですね。僕は経営規模をでかくしたいとか頭数を増やしたいという希望は一回も持ったことがないんですよね。ないけど、でも機械の更新はあるものなので、更新するためには投資するタイミング単純な更新はちょっとつまらないという気もあって。最新設備を入れるんだったらやっぱりそれに合った牛舎って必要だなと思うし。そういう投資の仕方をしていると今までのものって完全にダメになって変えているわけじゃないから、こういう活かし方ができるよね、になっていくんですよね。となると、頭数増えちゃうなっていう

それは自然発生的なものですね

それがあったからこれに踏み切れたのもあるんです。これをマックス稼働させるためには今の経営規模は絶対に必要だったので。この経営規模にきたからこれに踏み切れたというのがあるので。

これからの会社としての展望を教えてください。

会社は、人ですね。人材の確保と教育、そこをやっぱりうーん、なんていうかな。経営規模は、その時々判断するんですけど、それによって誰かが辞めたからやべえとか、そういうギリギリの綱渡り状態の人の確保の仕方は脱却したいなと。だからやっぱり、人材の教育・整備・確保というのはさすがにちょっと整備したいな、と。
将来的には右腕・左腕になる人実際に持てるかどうかは別として。そうなりうる人材というか、やっぱりそこは必要だし、それこそ僕が現場でフル回転している状態が何歳まで出来るかっていうのは正直不安になるときがあって。
社長らしい仕事ができるというか、いちプレイヤーというよりかはもう少し経営者としての動きがしやすい環境になれる方が会社のためにはなれるかなと思うんで。そうですね、結局全部人っちゃ人なんですけど。

企業理念を理解してくれる人、牛を大事にしてくれる、あとはコミュニケーション。みんなが笑顔にというコンセプトがあって、それがありきの牧場だからねと。ロジカルな人は歓迎しないということはないけど、うちの理念はこうだよということをわかってほしい。

そうですね、うちでという事ならそこは理解はして頂きたいですね。

個人としてはどうですか?

個人としてはですね、わりと最近ずっと言っているんですけどかっこいいパパでいたいんですよ(笑)子供が今後だんだん大人になっていく中で、今はまだパパはすごい・かっこいい、パパみたいになりたい、の時期なんですよ。

トラクター乗ってる姿とかかっこいいですもんね。

それをまだ思っててほしいなと思うんですよね。家族として家族サービスがもっとできるようになりたいなというのがあるし、子供にかっこいいと思われるパパでいたいと思うし。でも単純に男としてもかっこいいと思っていたいですけどね。たまにいるじゃないですか、服装・髪型あきらめちゃった人とか。結婚しててもしてなくても。いると思うんですけどそうはなりたくないと思うんで。そうですね、そういう意味でもかっこよくありたい感じはありますけど。かっこよく生きたいかもしれないです。

重機を運転して牛舎を整備する角倉輝代表

それは最初に言っていた牧場の仕事はかっけえんだぞというところに繋がってくる?

そうですね、かっこいいに憧れがあるかもしれないですね。

それは男の普遍的なところかもしれないですね。従事するとなった時とかもそんなに服装にこだわりはなく、という感じですか?

ないですないです。最初の方に言ったアメリカのジーパン履いて靴履いてパーカー着て搾乳してるみたいな。あれかっこいいなと思ったから。さすがにスーツ着てやることはもうないですけど(笑)僕は微妙に着るもの変わるけど、どっかのメーカーのつなぎ着て長靴履いてっていうのは嫌なんですよね。たぶん白長靴とか絶対履かないし。

牧場さんは多いですよね

履きがちですよね。つなぎも絶対やんないし最近はあんまり帽子もかぶらないし。帽子がかっこ悪いとかじゃないですけど。なんかこう仕事する服を着るときも、これなんかだせえなとかやんないようにはしちゃってますね、自然と。

かっこいい牧場を目指す、と

そうですね、たまにこうジャンパー作ったりとかTシャツ作ったりとかもやりたいんですよね。看板とかもほんと変えたいし。それこそ牛舎の周りに芝生植えたりとか、整地をびちっとしたいとか。そういうのをどんどんやって、きれいになればしたいなと。そういうのにお金をかけられる余裕を持たなきゃいけないと思っています。